寝具(布団)選びは大変難しいものです。
中でも一番選択基準が難しいもの。それは羽毛布団だと思います。
なぜなら価格帯では、下は1万円代〜上は100万円の羽毛布団が存在し、価格の違いがどこにあるのかわかりにくかったり、その違いを販売側が表示や説明していなかったりします。
また悪質な業者などが「クリーニングやリフォームの無料点検」とうたって結果的には高額な請求や販売をするのも羽毛布団だからです。
ですから、羽毛布団選びで迷われているあなた様にはこのホームページで、正しい情報や多くの情報を得ていただき、価格相応の満足のゆく羽毛布団で気持ちよく眠ってもらいたいなと思います。
では羽毛布団を選ぶ際に一番気になるのは価格ですが、羽毛布団の価格はどのように決まっているのでしょうか?
羽毛布団のよくある質問と重複しますが説明いたします。
まず、羽毛布団の価格が仮に10万円だったとします。
皆さん羽毛布団の90%は中身(羽毛原料)の品質だと思われているようですが、実は価格に対する中羽毛の割合は約60〜70%(6〜7万円)程度で、側生地の価格割合が約30〜40%(3〜4万円)、あと構造(製法・作り方)でも約10%(1万円)ほど変わる場合があります。
意外にも側生地の割合が高いと思われたかと思いますが、側生地はとても重要で長く使われた際にダウンがつぶれて寿命となるよりも、側生地が破れたり縫製の粗雑さなどから羽毛が飛び出して寿命となるケースの方が多いのです。
では側生地はどのような違いがあるかと言うと、まず使う糸の太さと密度が違います。
手頃なものほど糸が太く、よって厚めな側生地でガサガサ気になる音がしたりしますが、価格の高い側生地ほど細い糸を密度多く使っており、やわらかくしなやかで体にフィットします。
また側生地全体の重さも軽くなります。一例として当店の手頃な生地と高級生地ではシングルサイズで約300gほどの重さの違いがありますよ。
よく「どうせカバーをするから側生地は安くていいわ」とおっしゃる方がおりますが、カバーをした上状態でも良い側生地ほどやわらかくて体にフィットして隙間をつくらないので暖かさもUPしますし、耐久性(寿命)も向上します。
(羽毛布団の側生地ランクや種類の参考ページはこちらをクリック)
次に中羽毛の価格の違いですが主に産地やダウン比率、ダウンボールの大きさなどで決まります。まず比較的良質と言われる産地は北欧や東欧(シベリアやヨーロッパ方面)です。厳寒の地で育った鳥の羽毛ほど暖かさがあると言われます。
低価格で売られている羽毛布団の多くは、中身はただダウン○○%とだけ表示されており、その大半は中国産のものでしょう。統計では日本に輸入される羽毛の約70%が中国となっており、北欧や東欧の羽毛はたったの30%未満なのです。
さらに表示されていないケースが多いですが、同じダウンでもグースダウンとダックダウンがあります。グースダウンはガチョウ。ダックダウンはアヒルの毛となるのですが、生地との関係もありますが、おおよそ5万円以下のものはダックダウンが使われていて、高価格のものはだいたいグースダウンが使われています。
(目安としダッグよりもグースの方が高品質とされておりますが、10万円以下の羽毛布団の場合は必ずしもグースの方が良いとは限りません。ダウンボールの非常に小さなグースであれば、ダウンボールの大きい又良い産地のダッグダウンの方がずっと暖かくて膨らみのある羽毛布団も数多くあります)
ダウン比率についてですが多くはダウン93%・90%・85%のものです。ダウン比率が下がるほど、フェザー(鳥の羽の部分)が多く、ダウン50%未満のものは羽毛布団ではなくて羽根布団と呼びます。2万円以下のものは主にこの羽根布団が多く、勘違いされて買われる方も多いようです。
(羽毛ダウンの種類やダウンパワーの参考ページはこちらをクリック)
また、ダウン90%と表示されていても、大きいダウンボールのものも、小さいカスのような寄せ集めのダウンでもフェザーの比率が10%であればダウン90%の表示に間違いはありませんので、ダウン比率だけで羽毛布団の良し悪しを判断するのではなくひとつの目安と考えた方が良いです。
更には低価格のものほど、洗浄や除塵がしっかりとされていない、製造が海外で縫製があまいなどの場合もありますので注意が必要です。
私がよくお客様に簡単に説明するのは、悪質な業者の話は別として、羽毛布団の良し悪しは価格相応ということです。ときどき色々な業種で話題(ニュース)となりますが、安く販売するために手抜きや偽装をしたなど、安いものには安いなりの理由があるのです。
最後に、羽毛布団は業者により価格も違えば説明もかなり違います。
せっかくの高価な羽毛布団を買ってから、あるいはリフォームしてから後悔しないように、是非次のような事もご注意・参考にしてみてくださいね。
ふとんのヨネタおすすめの新しい羽毛布団(オーダータイプ羽毛布団)の参考ページはこちらをクリック
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